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ミシマザクラについて

mishimazakura
ミシマザクラ

ミシマザクラは大輪の一重の白い花を咲かせるサクラです(ツボミは薄いピンクです)

樹形は立性、ソメイヨシノほどは 横に広がりにくいので、少し狭い場所でも植えることができると思います

新ブログの最初に、愛樹園と縁の深いサクラ、ミシマザクラについてご紹介します

目次

ミシマザクラと竹中要博士

国立遺伝学研究所(三島市谷田)の竹中要博士により選抜された品種で1970年(昭和45年)市制30年を記念しミシマザクラと名付けられました
竹中博士は終戦後、国立遺伝学研究所の創設とともに入所し、その後亡くなるまで、細胞遺伝学部長、所長代理などを務めました  
竹中博士は「サクラ博士」として知られ、染井吉野のについて、母をエドヒガン、父をオオシマザクラの雑種として遺伝学的に解明しました

「ミシマザクラ」の由来について竹中博士は「染井吉野の起源が分からないので、それを解決する一つの方法として昭和二十六年染井吉野の実を集めて第一回目の実生実験を行った。それらが生長開花した中に一本の美しい桜を生じた。時あたかも、三島市の新庁舎が完成した時であったので、三島市を記念して三島桜と命名した。
 この桜は、大島桜に似ているが、若葉に毛のあるのと、花梗および花托に毛のある点で大島桜と異なる。」と説明しています。(広報みしま 平成21年 広報みしま 7月1日号 掲載記事)

ミシマザクラと愛樹園

ミシマザクラ苗の生産委託を三島市から受け、以来生産しています
1973年(昭和48年)頃より 三島市がミシマザクラの苗木の配布を開始し、以来50年程納品しています

まぼろし?のミシマザクラだそうです

5年前 建設会社の工事課の方から、ミシマザクラについて三島市役所に問い合わせたところ弊社を紹介されたと連絡がありました
打合せに伺い、お客様に写真を見せると・・おおお~っという 思いがけないリアクションでした
三島市内で建設中のマンションの完成パース(イメージスケッチ)にサクラを描き、ミシマザクラと明記したが、いざ 手配しようとしたら、ミシマザクラが見つからない・・
施主にミシマザクラが見つからないと伝えたら 逆鱗・・
植栽を担当している静岡の業者とオオシマザクラの近縁らしいのでオオシマザクラではどうか?三島大社のミシマザクラを掘らせてもらえないか??ミシマザクラはまぼろしか???と困窮していたそうです
弊社は、配布用の苗の生産を主に行い、大きな苗の販売はしていませんでした。従い いつの間にか まぼろしになっていたようです

福岡県に苗を送りました

少しづつですがミシマザクラは広がっています
今年、1株は呑山観音寺(福岡県糟屋郡篠栗町)のお寺の副住職様から 依頼があり ミシマザクラ苗をお送りしました。今年3月末にお伺いし、植栽されたミシマザクラと副住職にお会いできました
今年 瑜祇(ゆうぎ)大宝塔落慶もあり、塔の近くに植えていたてありました。副住職の恩師が三島市に縁のある方で、ぜひミシマザクラを植えたいと探されたとのことでした
呑山観音寺は福聚桜(フクジュザクラ)が昨年品種認定されたこともあり、様々なサクラが植栽されています

広島県東広島市に苗を送りました

もう1株は、大学の1年間教養課程で三島市のキャンパスに通い、三島市の生活を懐かしく思い、庭にミシマザクラを植えたいと思い、静岡県に住む親友に苗の手配を依頼、弊社にたどり着きました
植栽後、写真を送っていただきました
花の咲くころ、伺いたいと思います 

ミシマザクラを広めていきたいと思います

今年、ミシマザクラが縁で素敵な方々と出会うことができました
先般、三島市も市制80年を迎えました
愛樹園もミシマの名の付くサクラと歩んでいきたいと思っています

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