2026年4月4日 妙法華寺のヤマザクラが根元から折れてしまいました

この写真は2020年3月30日の写真です。妙法華寺(三島市玉沢)の境内にある樹齢450年と言われる、地元のヤマザクラの巨樹です。幅だけではなく高さもあり、白い花弁の満開は見事で、花吹雪もすばらしいです。墓所の駐車場脇のため、すぐ近くまで近寄ることができます。毎年 開花の頃には 楽しみで何回も、まだかなと 通いました
4/3夕刻 その巨樹が倒れていると、「2026年 全国さくらシンポジウムin八千代」から一足先に帰った職人さんから、連絡がありました
目次
- ○ 倒れるまでの経緯
- ・3/31 三島は春の嵐が吹き、倒れたのは4/1の夜か?
- ・2つに裂け根元から、南東側に倒れていました
- ・根元は一部朽ちているようでした
- ・最後の花見
- ○ 倒れた原因の推測
- ・推測1)山の切削の影響
- ・推測2)霊廟の造成、駐車場の造成
- ・推測3)過度な保護管理?
- ○ まとめとして
倒れるまでの経緯

いつどのように倒れたか、詳細な情報はありませんが、わかる範囲でたどってみます
3/31 三島は春の嵐が吹き、倒れたのは4/1の夜か?

三島市は3月31日 約40mmの雨と、最大風速13.4m(瞬間最大24.4m)の南西または西南西の強い風が吹きました
職人さんから倒木の連絡を受けた際、この嵐が直接の原因かと思いました
私と同様に、このサクラを毎年楽しみにしている友人に、倒れたことを伝えると、嵐の翌日の4月1日の10時半ごろこのサクラを観に行ったと、この写真を送ってくれました
これだけのサクラですが、一般紙等のニュースになっているかと思い検索しました。マスコミの報道は無く、地域情報サイト(まいぷれ)に「(前略)妙法華寺のスタッフの方が異変に気づいたのは、4月2日(木)の朝のこと。夜のうちに倒れたとみられ(後略)」とありました
2つに裂け根元から、南東側に倒れていました

4月4日に雨が降り始めたので仕事を中断し、サクラを確認しました。写真はサクラの北西側から、根元を撮影したものです
今まで南側から眺めることがほとんどで、樹形について意識していませんでした
大きくは、双幹の様でした。その二つの幹が裂けるように南西側に大きく倒れていました
周辺には、他の樹木や、慰霊碑、建築物等あります。それに覆いかぶさるように倒れましたが、倒れた時は夜間だったため、人や自動車などに被害は無かったのは幸いでした
3月31日の嵐は、南西または西南西の風とのことです。この風が直接押し倒したのではなく、時間差もあることから、他の原因がありそうです
根元は一部朽ちているようでした

柵の中に入る許可はとっていませんでしたので、離れた場所からの目視で、また雨で濡れていたためわかりにくいですが、破断面をみると、腐朽している部分があるように感じました
最後の花見

倒れたことにより、梢の花を目の前で見ることができました
根元からのヒコバエなどあれば、再び復活することもあるかもしれませんが、この折れ方からは、この花が 最後の花見になるのではと、とてもさみしい気持ちになりました
花は、まだ自分の運命を知らぬように、可憐に咲いていて、あわれに感じます
倒れた原因の推測

(Googlemapsからの引用です)
わかりにくいですが、ピンクの輪のあたりが、このヤマザクラです
このヤマザクラの周辺には、様々な慰霊碑が立ち、北側にはお堂があります
西側は県道が通り、南側は広く駐車場で砕石が敷かれています
東側には山になっていますが、その手前は最近2か所、霊廟(墓所)が造成されました
この10数年の間と思います
東側には もう1か所の墓所がありますが、そこはそれより以前からあったと思います
また、昨年あたりから 山の傾斜部大きく切削した補修工事が行われています
推測1)山の切削の影響

駐車場の奥、東側の山は、昨年あたりから、樹を伐り 昨年から大きく切削した補修工事をしています
誰から聞いたか覚えてませんが、傾斜部の構造改修工事と聞きました(確認はとれていません)
樹を伐り、山を削っているため(現在工事中です)ヤマザクラの東側にぽっかりと穴が出来ています
何百回の台風や嵐を耐えてきた巨樹ですが、この穴のあいた影響で、今までになかった風向きで風がまき、大きなストレスを与えたのかもしれません
推測2)霊廟の造成、駐車場の造成

私がこのヤマザクラを知ったのは、家業を継ぐために三島に戻った(2010年)あと、2014年の春です
三島に生まれながら、このサクラを知りませんでした。調べたら2014年4月1日、はじめて出会った時の写真がありました
当時の看板には、樹齢350年と書かれていました笑。巨樹ですが、若々しい印象を受けました
その直前の2月、お客様が自宅のウメを妙法華寺に寄付され、新しく造成された分譲募集中の霊廟の入り口に移植する仕事をお請けしました
ウメを植栽する際、このヤマザクラに気づきました。12年前です
その後、もう1か所、霊廟が新設されました
霊廟の新設に伴い、駐車場も整備され、当然 車の通行•駐車も増えました
ヤマザクラの周辺は柵が設置され、人や車は入れませんが、駐車場が広く砕石が敷かれたことにより、夏場の照り返し等強くなったと思われます
最初の写真(2020年3月31日)以降、枯れ枝が目立つ等 樹勢が衰えた印象があり、ご住職に身分(三島市の委託で、三島市のサクラの管理をしている。さくら保護士である事等)を伝え、何かしらの管理を行った方が良いと思うと伝えましたが、特にお言葉はありませんでした
猛暑や日照りによる樹の衰弱、地表が乾燥し、踏みしめられることにより、根や重要な細根が傷みが推測されます
都内の砧公園で、続けて公園樹が倒れニュースになりました。調査した結果は聞いていませんが、同様ではと思っています
推測3)過度な保護管理?

ご住職に提案しましたが、特に私がお請けすることはありませんでした
昨年 ヤマザクラの周辺に竹筒が埋設され、柵も一回り広い範囲に拡大されていました
(竹筒は朽ちはじめていて、写真では少しわかりにくいです)
節を抜いた竹筒を根元周辺に埋設します。竹筒には、燻炭や肥料を入れます
この手法は、樹木医さんが行う手法で、通気性を良くし、細根を活性化し、樹勢を回復させる効果的と聞いています
効果的と聞いていますが、私は 実施したことは無く、どの程度の長さの竹筒か?竹筒の中にどの程度の燻炭や肥料を入れるか?
面積当たり(樹1本あたり)どの程度設置するか?等 具体的なノウハウはありません
ただ、講習会などで、樹木医の方が紹介していた数(密度)より、多いのではと感じました
薬と同様に、適量を越すと、毒になることもあります。長年 施肥していなかったものに突然の施肥や、過度な通気による乾燥が、ストレスになったのではと・・・
いずれにしても、対策した方が、今回の件を踏まえ、調査すると思います。その調査結果を知りたいと思います
まとめとして
私が、生きているうちに、このヤマザクラの倒れる姿をみるとは、思いませんでした
自分でも信じられないほど、心のダメージが大きいようです
管理を担当したわけではありませんが、植木屋として、愛好者として 毎年楽しみに開花を待っていました
樹勢の衰えを気づきながら、何もできなかった自分を悔いています
(自分に任せられても、結果は変わらなかったと思います)
やはり、立派な姿をみると、強くたくましく思ってしまいますが、実は微妙なバランスで成り立っていた、すごい繊細なものだったのではと感じています
ちょっと駐車場を拡張、周辺の樹を伐った等などが、少しづつ ヤマザクラの樹勢をむしばんでいたのでしょう
推測を勝手にしましたが、間違っているかもしれません。今後につなげ、このヤマザクラの倒木を無駄にしないためにも 専門家の調査を期待します
補修している山の先に、千年杉があります。びっくりするような巨木ですが、あまり知られていません
あのスギが倒れることが無いようにと願っています
