樹や庭の基礎知識 

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地温と植物について

ヒガンバナの開花
ヒガンバナ

ヒガンバナが咲き始めました。わが家には白と赤の2色が咲きます
ヒガンバナは曼殊沙華をはじめ 様々な名前がありますが「葉見ず花見ず」という別称が好きです
これは 葉の時期には花は無く、花の時期には葉が無いという生態を 良くあらわしています
地面から突然 花茎がすっと伸び、花を咲かせます。コマ撮りすると 花火のようと思います

目次

ヒガンバナは、なぜ決まって9月中旬に咲くのか?

素朴な疑問ですが
地上部には何もないのに、なぜ決まって9月中旬に咲かせるの?
地域ごと気候の差は大きいですが、各地 ほぼ9月中旬に咲くの?等 
調べると、日の平均気温が20℃~25℃が開花の目安との記事がありました
地表に何も出ている部分が無いのに 花茎が伸び開花するトリガーが気温と言うは不思議です
また 今年(2022年)の三島市、立秋以降平均気温が25℃を下回ったのは 8月29日、9月2日、9月15日、9月16日とびとびの4日です。残暑厳しいなか、例年と同じ時期に花を咲かせるのは不思議です



開花に地温が影響しているのではないでしょうか

私見ですが、平均気温だけではなく、地温の変化、平均気温と地温(地中温度)が逆転する時期が ヒガンバナの開花に影響しているのではないかと思っています
太陽の日射が地表面(地下を含む)を温め、これが大気を温めるので、それぞれ時間がずれます
冷える際も時間的なずれがあり気温は下がりだしているのにまだ地温は高く、気温と地温が逆転する時期があります
気温と地温のイメージ、こんなグラフがありました
表では地下温度は(1m、2m)ですが、ヒガンバナの植えられている地面の表層では、もう少し早めに地温が下がりはじめ、気温との逆転が9月の中旬ごろにありそうです 

植物と地温

この仕事に就いてすぐ、2011年2012年、農水省から「農の匠」に選出された 山本光男氏(函南町)に農業、果樹栽培の基本を教わる機会がありました
その中で「春はゆっくり、秋は急げ」という言葉を教わりました
これは、3月になると野菜苗も市場に出始めるが、春はまだ地温が上がっていないので慌てて植えても育たない(特に初期の苗は温室で生産されているので地温が低いと傷んでしまう)。サクラが咲いて2週ぐらいが適期。一方、秋は気温は高くても徐々に地温が下がるので、例えばハクサイ苗は9月末まで(従い苗づくりの播種は9月10日まで)に植えなくては育たないと言う事です
たしかに、スティックブロッコリー苗を9月末と、その2週後に植えたもので全く成長がちがい、地温と野菜の成長の関連に驚いたことがあります
ちなみに、年間の平均気温は湧き水の温度と同じと、山本さんから教わりました
太陽の日射の影響の少ない地下深くは ほぼ一定で、その温度は湧き水の温度と同様とのことです
三島市の年間平均気温は(16.3℃)です

植木も同様です

柑橘類等、常緑果樹苗の植栽や移植は、地温の上がり始める 春のお彼岸以降が目安です
ただ、あまり植栽の時期が遅くなると 根が十分に伸びる前に夏が来てしまい、苗が傷んでしまうので、梅雨入り前には植えたいです
三島あたりでは、庭の剪定は8月のお盆前(三嶋大社のお祭り前)がピークですが、まだ地温が高いので、剪定しても 年末の向けてまだ伸びてしまいます
樹種にもよりますが、年1回の剪定なら秋のお彼岸以降なら、縁末に向け あまり伸びず、適期と思います
草刈り、芝刈りも同様です
夏間、月に複数回刈っていたものが、秋のお彼岸を過ぎると それほど伸びなくなり、ほっとします
ヒガンバナが咲き始めると 秋が来た、、ですね

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