樹や庭の基礎知識 

Blog

チェーンソーは危険な道具?チェーンソーのキックバックについて説明します

先のブログ「チェーンソーで樹を剪定する際の注意」をお話しました。チェーンソーは樹をきる道具ですが、一方でホラー映画やマンガのダークヒーローの象徴的なアイテム・・なんとなく怖い機械、危険な道具のイメージもあると思います。大きな樹を伐り倒す、長い刃(ソー、ブレード)、甲高いエンジン音などがその一因でしょうか

目次

キックバックとは

キックバックはチェーンソーのバー(刃)の先、上側部分に木があたるとバーが跳ね自分の方に向かってくる現象です
前回のブログでお話ししましたが、代表的なチェーンソーには上ハンドルを右手で握るトップハンドルとリアハンドルタイプがあります
トップハンドルは、片手で使える特性から植木の剪定、枝打ち等で良く使います
ただし(片手で使う際特に)キックバックが起こると、手では抑えられません
私の場合は、剪定したカイズカイブキのY字型の枝を細裂く際、ブレードのキックバックの範囲に枝がぶつかってしまい、枝を持つ左手人差し指に刃が当たってしまいました

キックバックを防ぐチェーンソーの対応

短いブレードの方が、手軽に見え恐怖心は少ないと思いますが、切る有効な刃の長さに対して、キックバックの起こる危険な範囲の割合が大きいと言う事は、覚えていてください
短いブレードの機種でキックバックの起こる範囲をガードしているものがあります
一方で、短いブレード長で、ガードがついているので、使いにくい(切りにくい)という面もあります
かといって、このガード部を外す改造などは、問題外です
ガード以外の対策もあります

バーの工夫:カービングバー

先端を細く尖らせたガイドバーです。尖らせることで キックバックを起こす範囲が狭くなり、起こしにくくなっています。枝打ちやチェーンソーカービング(チェーンソーで使った彫刻)競技に使われます
私もケガをして以来、バーをカービングバーに交換しました

片手専用機種:ハンディタイプチェーンソー

初めから片手で操作することを前提とした、タイプのチェーンソーです
キックバックが起こる範囲から、上面全体をガードしています

チェーンソーを安全に使うために

チェーンソーを使った伐採には危険を伴います
伐採には危険を伴いますし、エンジンやモーター等の動力を使った道具は、使い方を誤ると、手で使う道具(ノコギリ、鎌等の刃物)以上に大きく傷つけてしまう事があります
今回は、道具を安全に使うためのポイント、チェーンソーのキックバックを中心に説明します

特別教育について

チェーンソーを扱う方は、伐木等特別教育を、できれば(ぜひ)受講してください
この特別教育は、事業者がチェーンソーを使った業務に労働者を就かせるときの義務ですが、個人で扱う場合も とても参考になります
植木屋になって 親方(父)や先輩の職人さんからチェーンソーの使い方、メンテナンスや伐採方法を教わりましたが 経験的で、ほんとにこれで良いの?と疑問に思ったことが 特別教育を受けた動機でした
受講することで、基本の知識を幅広く知ることができました。また、チェーンソーのメンテナンス方法も教わることができとても有効でした

私の経験した チェーンソーでのケガ

チェーンソーによるケガ(事故)は伐倒木によるもの(伐った木によるもの)以外はチェーンソーのキックバックがほとんどだそうです
このキックバックで、左人差し指、第二関節のすぐ上を切ってしまいました
切った瞬間、手袋の間から見た傷口、鮮やかな血の色等 やってしまった・・
指先さんとお別れかもと覚悟しましたが、骨・腱とも無事で、どうにか指の曲げ伸ばし指先の感覚はありました
それでも指の狭い範囲 5針も縫いました
標準的な作業や準備をしていれば、避けることができたと後悔しました

服装等の装備の対応

チェーンソー側の対策もありますが、服装など装備は基本です

服装

防護ズボン(チャップス)は2019年8月1日から 着用が義務化されています。義務化は事業者と雇用関係にある労働者です。DIYでチェーンソーを使う場合は、対象ではありませんが、安全のため着用をお勧めします


" >防護服

手袋 その他

防振や切断防止構造(特殊繊維等)になっています
私がケガをしたときは、普通の作業手袋を使っていました。伐採作業で無かったので、つい・・
この手袋を使っていれば、防げたかもしれません

その他、防護帽(ヘルメット)、防護眼鏡など装備は大切です


" >防護手袋

まとめとして

機械は便利です。作業を素早く、楽にしてくれます
チェーンソーキックバックをよく理解して、安全に使ってください

SHARE
シェアする

樹や庭の基礎知識 一覧

ページの先頭へ