樹や庭の基礎知識 

Blog

シンボルツリーの管理しやすい配置場所とは?

シンボルツリーの大まかな配置が決まりました。樹種、家との関係等、多種多様になっていると思います。共通でお話するのには、少々無理があるかもしれませんが、もうしばらくお付き合いください

目次

配置の基本

植栽する本数により配置の基本をお話します

1)植栽がシンボルツリー1本の場合

わが家の庭は、シンボルツリー1本で、後は芝生で等という方も多いと思います
(芝生については、色々 語りたいことが沢山あるので、詳しくは別の機会にしますが)
芝生は、基本日陰では成育しません。したがい根元は芝生を張らない等配慮が必要になります
また、根元が乾くのを嫌う樹種(シャクナゲ等)があります
直射日光が当たるのを防ぎ根元の乾燥を防ぐために、クリスマスローズやフッキソウ、タマリュウなど下草を植栽することが多いです
また、ウッドチップなどでマルチング(地表を覆う)ことも効果的です
下草やマルチングは、雑草の発生を抑えることになります

2)シンボルツリーと複数の樹を植栽する場合

同じような樹種やサイズの樹を一列に配置すると、平面的になり、壁のような印象で生垣的になります
3本の配置を例にすると、日本の造園では
「真」(シンボルツリー)の脇に低い樹の「添え」、そして少し離れたところに「対」を配置してバランスをとります
そして3本の配置、三角形は規則的な正三角形や二等辺三角形にならない「不等辺三角形」が自然な配置で良いとされています
少し専門的になってしまいましたが、これを知って配置するだけで ぐっと良くなります
同様に、植栽と見る位置との関係が大切です。図のように後ろの樹が隠れてしまわない配置にします

管理しやすい庭になる配置のポイント

樹の配置により、庭の管理のしやすさも大きく関係します。私たち日常的に樹を剪定しているプロでも、どうやって脚立を立てたら良いのか?悩む庭もあります(笑)
いくつか留意数点をお話します

1)壁面、フェンス面から十分な間隔をとる

先のブログでもお話しましたが、樹は大きくなります
お客様とのお話で「あるある」ですが、最初はほんとにヒョロっとしていたのに こんなに太くなって驚いた
鉢植えのクリスマスツリーを置いて置いたら根付いてしまいいつの間にかこんなになってしまった等
樹の裏に入れなくなり、いつの間にか手入れもおろそかになり、気に入っていた樹形がいびつになったり又は、お隣の家に大きくはみ出してしまったりします

2)樹の間隔は十分とる

これも同様ですが、樹が重なってしまい、いつの間にか混然一体となった樹の庭や、本来の樹形とは程遠くなったものを見かけます
育った姿や、自分の理想の樹の大きさ等考えて、配置してください

3)植栽部分とそれ以外を明確に分ける

私は、庭づくりの際、植栽部分を花壇状にして他の園路(通路)等ほかの部分と分けることをお勧めしています
庭の管理は、樹の整枝剪定が主と思いがちですが、実際は、生えてくる草との闘い!かもしれません
時間があるときは良いですが、ちょっと気を許した隙に 草がボウボウという事もあります
除草剤を使う事を敬遠されているお客様も多いですが、私は除草剤の種類の選択や使い方が適切であれば、使う事で庭の管理を楽にすべきと考えています
私が使う除草剤は、農地で使う事の出来る、いわゆる農薬を使っています。そして草の葉から薬剤を吸収させて枯らすタイプのものを使います
これは薬剤が庭木の葉にかからなければ良いので安心です
そのためにも植栽部分とそれ以外を分けて、除草方法も植栽部分以外は除草剤を積極的に使い、花壇の範囲は手で除草するといったことが効果的と考えています
庭は楽しむためのものなので、それが負担になってしまわないための考えかたです

まとめとして

3回にわたり、シンボルツリーからの庭づくりをお話しました
少しだけでも、庭づくりの参考になり、皆さまの庭づくりのイメージが具体的になったら幸いです

SHARE
シェアする

樹や庭の基礎知識 一覧

ページの先頭へ